「家系図を、どこかに依頼して作ってもらいたい」。そう思い立ったものの、何から始めればよいか分からず、立ち止まっていないでしょうか。
家系図作成の依頼は、依頼先を決める → 問い合わせる → 戸籍調査を進めてもらう → 確認しながら仕上げる → 納品という流れで進みます。多くの工程をお任せできるため、ご自身の負担は驚くほど軽くなります。
本記事では、依頼できる相手の種類・問い合わせから納品までの流れ・依頼前の準備・依頼先の選び方・費用の考え方を、順を追ってお伝えします。はじめてのご依頼でも迷わないよう、丁寧にご案内いたします。
家系図作成は誰に依頼できる?依頼先の種類と特徴
家系図作成は、主に行政書士・家系図作成の専門業者に依頼できます。ご自身で作る道もありますが、依頼すれば戸籍収集や解読の手間をまかせられます。それぞれに得意とする領域があり、ご希望によって適した相手は異なります。まずは選択肢を整理しましょう。
行政書士に依頼する場合
行政書士は、委任状にもとづく代理請求で戸籍を取り寄せられる、戸籍取得の専門家です。
ご依頼者様の委任状をもとに、戸籍の収集を代行します。あわせて、古い戸籍の解読や記載内容の整理も担います。守秘義務(行政書士法第12条)が課されているため、ご家族の情報を安心してお預けいただけます。
さらに、明治期の戸籍に登場する変体仮名(へんたいがな)という崩し字の解読も、行政書士の専門性が活きる場面です。変体仮名とは、現在は使われていない仮名の字体を指します。読み解きには経験が要りますが、ここを丁寧にたどることが、家系の腰骨を立てる第一歩になると考えております。行政書士への依頼については「行政書士に家系図を依頼するとはどういうことか」で詳しくお伝えしています。
専門業者に依頼する場合
家系図作成を専門に扱う業者もあります。装丁や納品物のバリエーションが豊富な場合が多く、見栄えを重視する方に向いています。
ただし、戸籍の取り寄せ自体は本人申請が前提となる業者もあります。その場合、役所への請求はご自身で行い、業者は清書や装丁を担う形になります。どこまで代行してもらえるかは、依頼前に確認しておくと安心です。お住まいの地域や調べたい範囲によっても、適した依頼先は変わってまいります。
自分で作る場合との違い
費用を抑えてご自身の手で残したい方は、自作という道もあります。一方で、取り寄せ漏れや古い文字の解読でつまずきやすいのも事実です。
自分で作る手順と依頼の比較は「家系図作成の完全ガイド|自分で作る手順・専門家依頼・費用と期間」にまとめました。あわせてご覧ください。

家系図作成を依頼する流れ|問い合わせから納品まで
家系図作成の依頼は、問い合わせ → ヒアリング → 戸籍調査 → 確認 → 製本 → 納品という流れで進みます。多くの工程を専門家にまかせられるため、ご自身で動く場面はわずかです。
① まずは問い合わせ・ご相談
最初の一歩は、お問い合わせフォームやお電話でのご相談です。
家系図を作ろうと思われたきっかけや、調べたい範囲、ご希望の納品物などをお聞かせください。この段階で、おおよその費用や期間の見通しをお伝えできます。疑問が残らないよう、納得いただくまでご説明いたします。
② 委任状のご記入と戸籍調査の開始
ご依頼が決まりましたら、委任状にご記入いただきます。これをもとに、戸籍の収集に着手いたします。
現在の戸籍から一つずつさかのぼり、除籍謄本や改製原戸籍を集めていきます。除籍謄本とは、その戸籍にいた方が全員いなくなった戸籍の記録です。改製原戸籍とは、法改正で新様式へ書き替えられる前の、古い様式の戸籍を指します。これらは記載内容が新しい戸籍へ引き継がれない場合もあるため、一つずつ丁寧に取り寄せていきます。どこまで遡れるかは「戸籍はどこまで遡れる?家系図で江戸時代の先祖を調べる方法」をご参照ください。
③ 経過のご報告と内容の確認
調査の進み具合は、折にふれてご報告いたします。集まった情報をご確認いただきながら、記載する範囲を一緒に決めてまいります。
「この情報は載せたい」「ここは控えたい」といったご希望も、この段階で遠慮なくお聞かせください。お一人お一人の想いを受けとめながら、丁寧に進めてまいります。
調査の途中で、思いがけないご先祖様の足跡が見つかる場合もございます。知らなかった親戚のつながりや、ご先祖様が歩んだ土地。そうした発見の一つひとつが、ご家族にとっての宝物になっていきます。
④ 製本・納品
内容が固まりましたら、額装や和本へ仕立てて納品いたします。和本とは、和紙を綴じた伝統的な書物の形式です。
完成までは数か月のお時間を頂戴しますが、その分、末永く残る一品に仕上がります。お手元に届いた瞬間の喜びを、私たちも大切にしております。
納品して終わり、ではございません。後日、追加で系統を調べたい、ご家族の分を増やしたいといったご相談にも応じております。一度きりのお付き合いではなく、ご家族の歩みに長く寄り添う伴走者でありたい。それが私たちの願いです。
依頼前に準備しておくとよいこと
ご依頼をスムーズに進めるために、分かる範囲でご家族の情報を整理しておくと役立ちます。準備が完璧でなくても問題ありません。手元にある手がかりで十分です。
本籍地や筆頭者を確認しておく
ご自身の現在の戸籍から、本籍地と筆頭者を確認できると調査の出発点が定まります。筆頭者とは、戸籍の最初に記載される基準となる方です。
本籍地は、運転免許証やマイナンバーカードでは分からないことも多いものです。お住まいの市区町村の役所で、本籍地入りの住民票を取得すると確認できます。
分からない場合も、ご相談のなかで一緒に確認してまいりますので、ご安心ください。前もって完璧に調べる必要はございません。
ご家族に話を聞いておく
ご高齢の親族から、ご先祖様の暮らしや言い伝えを伺っておくと、戸籍だけでは分からない物語が加わります。
直接お話を聞ける時間には限りがあります。覚えていることをメモに残しておくだけでも、後々の大切な手がかりになります。
お名前や続柄だけでなく、どんな仕事をしていたか、どの土地で暮らしていたかといった断片も、家系図に深みを添えます。古い写真やお手紙、位牌に刻まれた戒名なども、ご先祖様をたどる貴重な糸口になることがございます。
依頼先を選ぶときに確認したいポイント
依頼先を選ぶ軸は、「戸籍取得を代行してくれるか」「解読の専門性があるか」「想いに寄り添ってくれるか」の3点に整理できます。一生に一度の依頼だからこそ、価値観の合う相手を選びたいものです。
どこまで代行してもらえるかを確認する
戸籍の取り寄せを代行してもらえるか、解読まで対応してもらえるか。担ってもらえる範囲は、依頼先によって差があります。
確認の具体的な観点は「家系図作成の依頼先選び完全ガイド|失敗しない5つのチェックポイント」と「家系図作成の依頼前に知らないと損する|業者選びの盲点」で詳しくお伝えしています。
金額だけでなく「想い」で選ぶ
家系図は、末永く残るものです。だからこそ、金額の多寡だけでなく、どんな姿勢で作ってくれるかを見ていただきたいのです。
私が家系図の道を志したのは、母を亡くしたことがきっかけでした。もっと話を聞いておけばよかったという悔いが、同じ想いの方に寄り添いたいという願いに変わりました。ご先祖の歩みに敬意を払い、お一人お一人に伴走する——それが斉家の姿勢です。
家系図作成は、私にとって萬燈行(まんとうぎょう)の実践でもあります。萬燈行とは、一つひとつの灯りが集まって世を照らすという考え方です。一家族の家系図が、その家のルーツへの誇りを灯し、やがて社会全体を温める。そう信じて、一件一件に心を込めてまいります。
依頼にかかる費用と期間の考え方
費用と期間は、調べる系統の数や仕立て方によって変わります。依頼前のご相談で、おおよその見通しをお伝えできますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
費用の考え方
費用は、戸籍取得の実費と、調査・解読・製本の手間に応じて決まります。調べる範囲が広いほど、取り寄せる戸籍も増えてまいります。
具体的な料金は「料金表」にてご確認いただけます。今だから言える話ですが、私自身も独立当初は一枚の戸籍の解読に何時間もかけました。その積み重ねが、確かな仕上がりにつながると考えております。
なお、費用を比べる際は、表示価格に何が含まれているかをご確認ください。戸籍の取得実費が別途必要なのか、何系統まで含むのか。内訳まで見比べると、依頼先ごとの違いがはっきりいたします。安さだけで判断せず、納得して託せる相手を選ぶことが、後悔のない依頼につながります。
期間の目安
完成までは、一般的に数か月を見込みます。戸籍の取り寄せは役所の対応を待つ工程が多く、系統数によっても前後します。お待ちいただく間も、進み具合をお伝えしながら進めてまいります。急がば回れと申しますが、ご先祖様の歩みを正確にたどるには、相応のお時間が必要です。その分、末永くご家族に残る確かな一品に仕上がります。
よくある質問
Q. 家系図作成の依頼は、何から始めればよいですか?
A. まずはお問い合わせフォームかお電話でのご相談から始まります。きっかけやご希望をお聞かせいただければ、費用や期間の見通しをお伝えいたします。
Q. 戸籍の取得も依頼できますか?
A. はい。委任状をご記入いただき、当事務所が代理で戸籍を集めてまいります。
Q. 依頼してから完成まで、どれくらいかかりますか?
A. 数か月程度が目安です。系統数やプランによって、多少前後いたします。
Q. 依頼前に準備しておくことはありますか?
A. 分かる範囲で本籍地やご家族の情報を整理しておくと役立ちます。完璧でなくても、ご相談のなかで一緒に確認してまいります。
Q. 遠方や海外からでも依頼できますか?
A. はい。郵送やオンラインでのやり取りに対応しており、海外発送もご相談いただけます。遠方にお住まいでも、安心してお任せいただける体制を整えております。
まとめ
家系図作成の依頼は、依頼先を決め、問い合わせ、委任状にもとづく戸籍調査を進めてもらい、確認しながら仕上げて納品——という流れで進みます。多くの工程をお任せできるため、ご自身の負担は小さく済みます。
依頼先は行政書士や専門業者から選べます。金額だけでなく、戸籍取得を代行してくれるか、想いに寄り添ってくれるかを軸に選ぶと、後悔のない一歩になります。
家系図は、単なる記録ではなく、ご先祖様への敬意と家族への想いを形にした「心の相続」です。末永くご家族の記憶を大切に残していただけるよう、斉家は納品後も寄り添ってまいります。
ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせフォームまたはお電話にてご相談ください。どんな小さな疑問にもお答えしながら、進めてまいります。









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