「相続手続きで除籍謄本が必要と言われたけれど、何のことか分からない」「家系図を作るうえで除籍謄本という言葉が出てきたが、ご自身で取れるのか不安」というご相談を、斉家にも多くいただいてまいりました。耳慣れない書類だからこそ、最初の一歩を踏み出しにくいお気持ちは、私たちもよく分かります。
除籍謄本とは、その戸籍に記載されていた方が全員、死亡や転籍などでいなくなった戸籍の写しのことです。相続手続き、家系図作成、終活の準備など、ご家族の節目で何度も登場する大切な書類でございます。
本記事では、除籍謄本の意味から取り方、古い除籍謄本の読み解き方、保存期間の注意点まで、斉家がこれまで承ってまいった経験をもとに、ご家族の記憶を大切に遺すための手引きとしてご案内いたします。
INDEX≡目次
- 1除籍謄本とは|戸籍が役目を終えた記録
- ►除籍謄本の定義と読み方
- ►現在戸籍・改製原戸籍との違い
- ►除籍謄本に書かれている内容
- 2除籍謄本が必要になる場面
- ►相続手続きでの活用
- ►家系図作成での意義
- ►終活の準備としての価値
- 3除籍謄本の取り方|どこで・誰が請求できるか
- ►請求できる方の範囲
- ►本籍地の市区町村への請求方法
- ►郵送請求の流れと必要書類
- 4古い除籍謄本を読み解くコツ
- ►変体仮名と崩し字の基礎
- ►本籍地・続柄表記の特徴
- ►判読不能なときの相談先
- 5除籍謄本の保存期間と注意点
- ►保存期間150年への延長
- ►廃棄後の証明と「告知書」
- ►古い戸籍が見つからないときの対応
- 6斉家にお任せいただける代理取得とご支援
- ►委任状にもとづく代理請求の流れ
- ►全国の市区町村への一括請求
- ►家系図への落とし込みまで一貫対応
- 7よくある質問
- ►除籍謄本はどこで取れますか
- ►除籍謄本の取得に費用はかかりますか
- ►孫から祖父母の除籍謄本を請求できますか
- ►除籍謄本と改製原戸籍は何が違いますか
- ►戸籍が焼失・滅失している場合はどうなりますか
- ►斉家に依頼すると自分でやるより早いですか
除籍謄本とは|戸籍が役目を終えた記録
除籍謄本という言葉を初めて目にされた方も多いのではないでしょうか。戸籍が「除籍」される意味と、家系図や相続準備でなぜ大切なのかを、丁寧にご案内いたします。
| 比較軸 | 現在戸籍 | 除籍謄本 | 改製原戸籍 |
|---|---|---|---|
| 状態 | 記載者がいる戸籍 | 記載者全員除籍 | 改製前の旧様式 |
| 記載方法 | コンピュータ化済 | 当時の様式のまま | 当時の様式のまま |
| 取得目的 | 現在の身分証明 | 過去の戸籍確認 | 改製前の確認 |
| 取得先 | 本籍地市区町村 | 本籍地市区町村 | 本籍地市区町村 |
| 保存期間 | 制限なし | 150年(平成22年〜) | 150年(平成22年〜) |
除籍謄本の定義と読み方
除籍謄本(じょせきとうほん)とは、ある戸籍に名前が記載されていた方が、死亡・婚姻・転籍などの理由でその戸籍から全員いなくなった結果、戸籍そのものが「除籍簿」に移されたものを謄本(全部の写し)として発行した書類のことです。
戸籍は、ご家族の構成に変化があるたびに、入籍や除籍が繰り返されていきます。そして最終的に戸籍に記載された方が誰もいなくなると、その戸籍は「閉じた戸籍」として除籍簿という別の場所に保管されるようになります。家系図を作るときには、この除籍謄本を順にさかのぼっていくことで、ご先祖様の歩みを辿っていくことになります。
現在戸籍・改製原戸籍との違い
戸籍に関連する書類には、現在戸籍・除籍謄本・改製原戸籍の3種類があり、混同されやすい用語ではないでしょうか。
現在戸籍は、いままさにご家族が記載されている生きた戸籍のことです。改製原戸籍は、戸籍法の改正によって戸籍の様式が新しくなる前の、いわば古い様式の戸籍を指します。除籍謄本は、記載されていた方が全員いなくなった結果として閉じた戸籍のことを指します。家系図作成では、これら3種類を組み合わせながら、ご家系を遡っていく形となります。
除籍謄本に書かれている内容
除籍謄本には、その戸籍に記載されていた方々の氏名、生年月日、続柄、本籍地、入籍・除籍の事由などが詳しく書かれています。特に、結婚前のお名前(旧姓)、養子縁組の経緯、転籍の履歴など、現在戸籍では辿れない情報が記されている点に大きな意味がございます。
家系図作成の文脈では、ご先祖様のお名前と生没年が記載されているだけでなく、本籍地から元の出身地が推測できる場合もあり、ご家族の物語を立体的に描く手がかりとなる書類でございます。
除籍謄本が必要になる場面
除籍謄本は、相続や家系図作成、終活の場面で求められることが多い書類です。どのような場面で必要となるか、具体例とともにご紹介いたします。
相続手続きでの活用
ご家族の方がお亡くなりになられた際、相続の手続きでは「亡くなられた方の出生から死亡までの戸籍」をすべて揃える必要がございます。そのなかには、過去の本籍地で閉じられた除籍謄本も含まれてまいります。
なお、相続にともなう登記の手続きは司法書士の先生、相続税の申告は税理士の先生のご専門領域となります。斉家では、相続手続きに必要な戸籍の収集を行政書士の業務範囲で承り、必要に応じて他士業の先生方をご紹介してまいります。
家系図作成での意義
家系図作成において、除籍謄本はご先祖様の歩みを辿る要の書類でございます。現在戸籍から始めて、ご両親、祖父母、曾祖父母とさかのぼるたびに、新しい除籍謄本が必要となります。
ご先祖様お一人お一人の除籍謄本を読み解いていくことで、お名前だけでなく、お生まれになった場所、お亡くなりになった経緯、ご家族の構成までが浮かび上がってまいります。家系図は単なる血縁の地図ではなく、ご家族の物語の集積として仕上がっていく、その素材を提供してくれる書類だといえます。
終活の準備としての価値
終活の場面でも、除籍謄本は静かな役目を果たします。ご自身のルーツをたどる作業を通じて、お子様やお孫様に何を遺したいかを考えるきっかけになるのです。
「自分の代でルーツが途切れてしまうのは寂しい」というお気持ちを伺うことが、斉家にも何度もございました。除籍謄本を集める時間そのものが、ご家族の記憶を立て直す大切な営みとなるのではないでしょうか。
除籍謄本の取り方|どこで・誰が請求できるか
除籍謄本を取得する方法を、市区町村の窓口と郵送請求、それぞれの場合に分けてご案内いたします。委任状による代理請求にも触れます。
請求できる方の範囲
戸籍法第10条にもとづき、戸籍や除籍謄本を請求できる方は、本人、配偶者、直系尊属(ご両親・祖父母など)、直系卑属(お子様・お孫様など)に限られております。代理人による請求の場合は、これらの方々からの委任状が必要となります。
家系図作成においては、ご依頼者様ご自身の直系のご先祖様の除籍謄本を請求する形が中心となります。傍系のご親族の除籍謄本を取得したい場合は、別途、その方からの委任状をいただく必要が出てまいります。
本籍地の市区町村への請求方法
除籍謄本は、亡くなられたご先祖様の本籍地のあった市区町村役場で取得します。本籍地は、現住所とは違うことが多くございます。お祖父様の本籍地は実家のあった地域、曾祖父様の本籍地はさらに遡った先のご出身地、というように、世代ごとに移っていきます。
直接窓口で請求する場合は、本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)と手数料が必要です。本籍地がご自宅から離れている場合は、郵送請求が現実的な選択肢となります。
郵送請求の流れと必要書類
郵送で除籍謄本を請求する場合の流れは、おおむね5つのステップで進みます。まず本籍地を確認し、請求書を作成。手数料分の定額小為替を郵便局でご購入いただき、本人確認書類のコピーと返信用封筒(切手貼付)を同封して、市区町村の戸籍係宛に郵送いたします。
斉家では、お客様からの委任状にもとづき、この一連の請求実務を代理で承っております。全国の市区町村への請求実務を積み重ねてまいりましたため、迷われやすいポイントもご案内しながら進めてまいります。
古い除籍謄本を読み解くコツ
明治・大正期の除籍謄本は、変体仮名や崩し字で書かれているケースが多くございます。斉家が現場で大切にしている読み解きのコツを、できる範囲でご紹介いたします。
- 1書式の年代特定壬申戸籍/大正4年式/昭和23年式のどれか
- 2変体仮名の判別「を」「は」「に」など現代と異なる字体
- 3崩し字の読解地名・人名で多用される筆記体に近い字体
- 4元号と西暦の換算明治・大正・昭和の元号を西暦に
- 5本籍地の旧地名市町村合併前の地名・廃止された字
- 6続柄表記の慣習養子/養女/庶子など当時の制度に基づく呼称
- 7養子縁組の記載入籍・除籍の事由欄の精読
- 8戸主の項目戦前の家制度における戸主の位置づけ
- 9除籍事由の確認死亡・婚姻・転籍・分家のどれか
- 10判読不能時の対応法務局や戸籍研究の専門家への相談
変体仮名と崩し字の基礎
変体仮名(へんたいがな)とは、現代の平仮名とは異なる字体で書かれた仮名文字のことです。明治・大正期の戸籍では、「を」「は」「に」などが現代の形と大きく違って書かれていることがあり、一見すると別の文字に見えるほどでございます。
崩し字は、漢字を流れるように書いた筆記体に近い字体のことです。地名や人名でしばしば登場し、慣れていなければ判読が難しい場合がほとんどです。斉家ではこうした変体仮名と崩し字の読み解きを長年積み重ねてまいりましたため、お困りの際はご相談くださいませ。
本籍地・続柄表記の特徴
古い除籍謄本では、本籍地が現在使われていない旧地名や旧字体で書かれていることがしばしばございます。たとえば、市町村合併の前の地名や、現在は廃止されている字(あざ)の名前など。これらを正しく読み解くことで、ご先祖様がどの地域にお住まいだったかが明らかになります。
続柄の表記も、現代とは異なる呼称が使われている場合があります。「養子」「養女」「庶子」など、当時の家族制度に基づく言葉です。家系図に落とし込む際には、現代の感覚で理解しにくい表記も、その時代の文脈で受けとめながら、丁寧にお伝えしてまいります。
判読不能なときの相談先
どうしても判読できない記載がある場合、各地の法務局や戸籍研究の専門家にご相談いただく道もございます。斉家でも、長年の経験に加え、必要に応じて専門家の知見を借りながら、できる限り正確な読み解きを心がけてまいります。
「もう辿れないと諦めていた家系のことが、ここまで分かりました」というお声を、お客様からいただくたびに、この仕事の意義を改めて感じております。
除籍謄本の保存期間と注意点
除籍謄本がいつまで取得できるのか、保存期間と廃棄のルールをご案内いたします。家系図作成で「諦める前に」確認していただきたいポイントです。
| 区分 | 昭和24年〜平成22年5月 | 平成22年6月〜現在 |
|---|---|---|
| 保存期間 | 80年 | 150年 |
| 廃棄ルール | 保存期間経過で廃棄 | 150年経過で廃棄可能 |
| 影響範囲 | 明治期の戸籍が廃棄対象に | 明治期の戸籍も保管継続 |
| 家系図への影響 | 遡れる範囲が限定的 | 調査可能範囲が大幅に拡大 |
保存期間150年への延長
平成22年(2010年)6月の戸籍法施行規則の改正により、除籍簿の保存期間が80年から150年へと大きく延長されました。これにより、それ以前であれば既に廃棄されていた古い除籍謄本が、いまもなお保管されているケースが増えております。
「うちのご先祖様の戸籍はもう残っていないだろう」と思われていた方も、改めて調査することで予想以上の記録が見つかる場合がございます。家系図作成のご相談で「最初は半信半疑だったが、ここまで遡れて驚いた」というお声を、たびたび伺ってまいりました。
廃棄後の証明と「告知書」
保存期間を超えて廃棄された除籍謄本については、本籍地の市区町村が発行する「告知書」によって、廃棄済みであることを証明していただけます。相続手続きで「過去の戸籍がない」ことを示す必要がある場合、この告知書が代わりの書類となります。
家系図作成においても、廃棄済みの世代から先は伝承や写真で補いながら、判明している範囲で記録をお遺ししてまいります。すべての世代が戸籍で辿れなくとも、ご家族の物語としての家系図はお作りできます。
古い戸籍が見つからないときの対応
戦災や地震、火災で戸籍が焼失している地域も存在いたします。沖縄県や東京都の一部、関東大震災や戦災で被害を受けた地域では、特定の年代の戸籍が残っていない場合がございます。
こうしたケースでも、斉家では他の資料(過去帳、墓石、菩提寺の記録など)と組み合わせながら、できる限りの記録をお遺しできるよう努めてまいります。諦める前に、まずはご相談くださいませ。
斉家にお任せいただける代理取得とご支援
「除籍謄本をご自身で集めるのは難しい」というお声に、斉家がどのようにお応えしているかをご案内いたします。お一人お一人の状況に寄り添い、丁寧に進めてまいります。
今だから言える話ですが、代表自身、母を亡くした経験のなかで、ご家族の記録を遺すことの意味を深く感じてまいりました。未経験から家系図作成の道に入った背景には、お一人お一人のご家族の物語を、心を込めてお手伝いさせていただきたいという想いがございます。
委任状にもとづく代理請求の流れ
斉家での戸籍取得は、お客様からの委任状にもとづく代理請求で行っております。委任状の書き方からご案内いたしますので、初めての方にもご安心いただける形で進めてまいります。
なお、行政書士には行政書士法第12条にもとづく守秘義務がございます。お預かりした個人情報や戸籍の内容は、業務遂行に必要な範囲を超えて取り扱うことはございません。
全国の市区町村への一括請求
ご先祖様の本籍地は、世代をさかのぼるごとに全国に散らばっていく場合がよくございます。北海道から沖縄まで、それぞれの市区町村に郵送請求を行っていく実務は、ご自身で進めるには時間と労力のかかる作業です。
斉家では、お申し込みから納品まで2〜4ヶ月ほどでこの一連の請求と整理を承っております。お客様には委任状の作成と、ご家族から伺える情報のご共有だけお願いし、煩雑な実務はすべて私たちにお任せいただけます。
家系図への落とし込みまで一貫対応
斉家では、除籍謄本の取得だけでなく、それらをもとにした家系図への落とし込みまでを一貫してご支援いたします。お一人お一人のご家系の物語が読み取れる形でお仕上げできるよう、納品物には丁寧な仕上げを心がけております。
家系図は、お一人お一人の家系の「家系の腰骨を立てる」ものだと、私たち斉家は受けとめております。お子様、お孫様の代まで遺していただける形を、ご家族と一緒に作ってまいります。
末永くご家族の記憶を大切に残していただけるよう、斉家は納品後も寄り添ってまいります。ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせフォームまたはお電話にてご相談ください。どんな小さな疑問にもお答えしながら進めてまいります。
よくある質問
除籍謄本はどこで取れますか
除籍された方の本籍地のある市区町村役場で取得できます。窓口で直接請求するほか、郵送による請求も可能です。斉家ではお客様からの委任状にもとづき、全国の市区町村に郵送で請求を行っております。
除籍謄本の取得に費用はかかりますか
1通あたり750円の手数料がかかります(自治体によって若干の違いがある場合がございます)。郵送請求の場合は、定額小為替と返信用封筒、本人確認書類のコピーが必要となります。
孫から祖父母の除籍謄本を請求できますか
直系尊属のご先祖様の除籍謄本は、ご自身が直系のお孫様であれば請求できます。ただし、本籍地・氏名・続柄を確認できる書類が必要となりますので、不明点があれば事前にご相談くださいませ。
除籍謄本と改製原戸籍は何が違いますか
除籍謄本はその戸籍に記載されていた方が全員除籍された結果の戸籍、改製原戸籍は法改正で新様式に作り替えられた前の戸籍のことです。家系図作成では両方を組み合わせて遡っていく形となります。
戸籍が焼失・滅失している場合はどうなりますか
焼失や滅失で戸籍が残っていない場合、本籍地の市区町村が発行する「告知書」や「焼失証明書」によって、その時点までの記録の所在をご確認いただくことができます。家系図作成では、伝承や写真を補いながら、判明している範囲で記録をお遺ししてまいります。
斉家に依頼すると自分でやるより早いですか
ご自身で進められる場合は半年から1年ほどかかるケースが多いですが、斉家では2〜4ヶ月での納品を目安に承っております。全国の市区町村への請求実務を経験してまいりましたため、効率的に進めることが可能でございます。










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