「家系図をお願いしたら、完成までどのくらいかかるのだろう」。そう気になっておられる方は、少なくありません。
先にお答えします。家系図作成にかかる期間は、さかのぼる世代の範囲と、戸籍がどれだけ早く揃うかで大きく決まります。決まった日数があるわけではなく、数か月単位の余裕を見ていただくのが安心です。お急ぎの事情があるときは、早めのご相談がいちばんの近道です。
本記事でお伝えするのは、完成までの流れと各工程の時間です。あわせて、期間が変わる要因や、記念日に間に合わせるための進め方もご紹介します。見通しを立てる一助になれば嬉しく思います。
家系図作成にかかる期間の目安
家系図作成の期間は、戸籍が揃うまでの時間で大きく左右されます。戸籍さえ手元に集まれば、解読から製本までは見通しが立てやすくなるのです。逆に言えば、戸籍集めにどれだけかかるかが、全体の期間を決める鍵でしょう。
おおよその感覚としては、数か月単位を見込んでおくと安心でしょう。ご家系によっては、もっと短く済むこともございます。まずは、ゆとりをもって考えていただくところから始めましょう。
家系図作成の期間を左右する3つの要素
期間は一律ではなく、次の3点で大きく変わります
さかのぼる世代の数
古い代をたどるほど、集める戸籍が増え時間がかかります
戸籍が揃うまでの時間
役所への請求と返送の往復が、期間の大半を占めます
古い戸籍の解読の難易度
毛筆や旧字の判読に、慎重な時間を要することがあります
期間は「戸籍が揃うまで」で大きく決まる
家系図づくりの時間の多くは、戸籍の収集に費やされます。本籍地ごとに役所へ請求し、届くのを待つ。この往復が、期間の大半を占めるのです。
請求してから届くまでの日数は、役所の混み具合しだいでもあるのです。ひとつの役所からの返送を待つあいだに、別の役所へ請求を進める。こうして少しずつ、戸籍を揃えてまいります。
数か月単位を見ておくと安心な理由
なぜ、数か月という余裕をおすすめするのでしょうか。古い世代をたどるほど、請求すべき戸籍の数が増えるからです。何代も前にさかのぼれば、その分だけやり取りも重なっていきます。
途中で、思いがけず古い除籍が見つかることもございます。除籍謄本(じょせきとうほん)とは、その戸籍にいた方が全員いなくなった戸籍のことです。こうした発見は調査を豊かにしてくれますが、確認の時間も欠かせません。
急ぎたい事情がある場合は早めのご相談を
「親が元気なうちに見せてあげたい」。そんな切実なお気持ちを伺うことも、よくございます。お急ぎの事情があるときほど、できるだけ早くお声がけください。
ご希望の期日が分かれば、そこから逆算して進め方を組み立てられます。費用の考え方とあわせて知りたい方は、家系図作成を行政書士に依頼する費用もご覧いただければ幸いです。
完成までの流れと各工程にかかる時間
家系図は、戸籍収集・解読・清書・製本という工程を順にたどって完成します。それぞれにかかる時間を知っておくと、全体の見通しがぐっと立てやすくなるでしょう。流れに沿って見ていきます。
家系図が完成するまでの流れ
戸籍の収集
最も時間がかかる工程
本籍地ごとに役所へ請求し、返送を待ちながら集めます
古い戸籍の解読
慎重さが必要
変体仮名や毛筆の文字を一字ずつ正確に読み解きます
系図への清書・編集
確認を重ねる
続柄をたどり、見やすい一枚へ組み立てます
製本・仕上げ
仕様により変動
和本や額装など、家宝として残る形に整えます
戸籍の収集にかかる時間
最も時間を要するのが、この戸籍の収集です。本籍地が各地に分かれていると、請求先の役所が増え、その分だけ日数が積み上がっていくのです。
ひとつの戸籍が届いて初めて、次にたどるべき本籍地が分かることもございます。いわば、戸籍が次の戸籍を教えてくれるのです。だからこそ、一足飛びには進められません。
古い戸籍の解読にかかる時間
戸籍が揃ったら、次は解読です。明治期の戸籍には、いまは使われない文字が手書きで残されています。変体仮名(へんたいがな)とは、当時使われていた、現在の平仮名とは形の異なる仮名文字のことです。
崩した毛筆の文字を、一文字ずつ丁寧に読み解いていきます。慣れていないと時間のかかる作業ですが、ここを正確に進めることが、確かな家系図の土台です。
系図への清書・編集にかかる時間
読み解いた情報は、続柄をたどりながら系図へと組み立てていきます。誰と誰がどうつながるのかを整理し、見やすい一枚に仕上げていく工程です。
同じ名前のご先祖様がいらっしゃると、混同が起きないよう確認を重ねます。地道ではありますが、家系図の信頼を支える大切な時間。ここは丁寧さを優先させていただきます。
製本・仕上げにかかる時間
最後に、製本や額装で仕上げます。和本に仕立てるのか、額に納めるのか。仕様によって、必要な日数は変わってまいります。
手に取ったときの佇まいまで含めて、ひとつの作品として整えていきます。末永くご家族に受け継がれていく家宝として、心を込めて仕上げる工程です。
作成期間が変わる主な要因
家系図作成の期間を左右するのは、主に世代の数・本籍地の数・古い戸籍の状態の3点です。お見積もりやスケジュールを伺うとき、この3点を思い出していただくと、見通しが立てやすくなるはずです。
さかのぼる世代の数
何代前までたどるかで、集める戸籍の量も違ってまいります。江戸期に近づくほど記録は古くなり、解読にも手間がかかるのです。世代をどこまで求めるかは、期間を決める最初の分かれ道と言えるでしょう。
どこまでさかのぼれるのかは、残された戸籍の状態にもよります。戸籍の遡れる範囲については、戸籍はどこまで遡れるかで詳しくご紹介しました。あわせてご覧いただくと、世代と期間の関係が見えてまいります。
本籍地の数と役所の混み具合
ご先祖様が各地を移り住んでおられた場合、本籍地が分散し、請求先が増えます。請求先が増えれば、その分だけ往復の時間も重なっていくのです。
加えて、役所の繁忙期には返送に日数がかかる場合もございます。こればかりはご家系と時期しだいのところ。まずは分かる範囲で本籍地を伺い、効率よく請求を進めてまいります。
古い戸籍の状態と解読の難しさ
古い戸籍ほど、文字の判読に時間がかかりがちです。保存状態が良くないものや、達筆で書かれたものは、慎重に読み解く必要があるのです。
戸籍の請求手順そのものを知りたい方には、家系図の調べ方も参考になるはずです。手順の全体像をつかんでおくと、期間の感覚も持ちやすくなります。
戸籍収集を早める「広域交付制度」とは
戸籍収集の負担を軽くする制度として、2024年3月1日から戸籍の広域交付制度が始まりました。先祖調査や家系図づくりを発信している方々の間でも、この制度はたびたび話題に上がっています。期間とのかかわりを、正しく押さえておきましょう。
戸籍の広域交付制度(2024年3月開始)の3つのポイント
便利になった一方で、利用には条件があります
本籍地以外の窓口でも請求可
お住まいや勤務先の最寄りの市区町村で請求できます
全国の戸籍を1か所でまとめて
本籍地が各地にあっても一括して請求できます
本人等の窓口請求が前提
郵送や代理人による請求には使えません
広域交付制度(2024年3月開始)の概要
広域交付制度とは、本籍地以外の市区町村の窓口でも、戸籍証明書を請求できる仕組みです。ほしい戸籍の本籍地が全国各地にあっても、最寄りの一か所の窓口でまとめて請求できるようになりました。
ご自身で戸籍を集める場合には、役所を回る負担を軽くしてくれる、心強い制度と言えるでしょう。制度の詳細は、法務省の戸籍法改正の案内(令和6年3月1日施行)でご確認いただけます。
利用には条件があり、代理請求には使えない点
便利な制度ですが、利用にはいくつかの条件がございます。請求できるのは、本人・配偶者・父母や祖父母など直系尊属・子や孫など直系卑属の戸籍に限られます。
さらに、窓口に本人がお越しになっての請求が前提で、郵送や代理人による請求には使えません。顔写真付きの身分証明書による本人確認も必要です。便利さの一方で、こうした枠があることは知っておきたいところ。
斉家は委任状にもとづく代理請求で対応します
斉家がお引き受けする代行は、お客様の委任状にもとづく代理請求です。そのため、広域交付制度ではなく、従来どおり各役所へ一つずつ請求してまいります。
「制度が始まったなら、もっと早くなるのでは」と思われる方もいらっしゃるでしょう。けれども、代理での収集に広域交付は使えません。その分、私たちが役所とのやり取りを丁寧に肩代わりし、ご負担を軽くしてまいります。
戸籍を自分で取得する場合と代行に依頼する場合
記念日や法要に間に合わせたいときの進め方
還暦や定年、法要など、特定の日にお渡ししたいというご希望は多くございます。間に合わせるための要は、期日から逆算して早めにご相談いただくことです。進め方のこつをまとめました。
記念日に間に合わせるための逆算チェックリスト
期日から逆算し、余裕をもって動くことが安心への近道です
- ○
いつまでに必要か、期日を決める
還暦・定年・法要など、お渡ししたい日を最初に定めます
- ○
戸籍収集の時間を見込んで逆算する
最も時間のかかる戸籍集めから逆算し、着手時期を決めます
- ○
余裕をもって早めに相談する
古い除籍が見つかった際の確認時間も考え、早めに動きます
まずは「いつまでに」を決めて逆算する
最初に決めていただきたいのが、「いつまでに必要か」という期日です。期日が定まれば、戸籍収集や製本に必要な時間から逆算して、着手の時期を組み立てられます。
たとえば、半年後の法要に向けてとなれば、今から動き出すのが安心です。逆算の発想こそ、間に合わせるための第一歩です。
余裕をもったスケジュールが安心な理由
戸籍収集は、役所からの返送を待つ時間が読みにくいものです。だからこそ、ぎりぎりではなく、余裕をもった計画をおすすめしています。
途中で古い除籍が見つかれば、その確認にも時間が要ります。ゆとりがあれば、こうした発見もじっくり味わいながら進められるのです。まさに、急がば回れ。
間に合わない場合の代替案もご提案します
どうしても期日が迫っている場合もございます。そのときは、できる範囲での仕上がりや、段階的なお渡しなど、代替のご提案をさせていただきます。
大切なのは、お客様のお気持ちに沿うことです。お一人お一人の想いを受けとめながら、最善の形をご一緒に探してまいります。
斉家が期間とともに大切にしていること
私たちは、ただ早く仕上げることだけを目指してはおりません。ご先祖様お一人お一人の歩みを、丁寧にたどる時間こそ大切にしています。期間の奥にある、斉家の想いをお伝えします。
速さより、確かさと心の相続を
家系図は、世代を超えて家族の歴史を繋げる大切な記録です。急ぐあまり確かさを損なっては、本来の価値が薄れてしまうでしょう。だからこそ、速さと確かさのちょうど良い兼ね合いを、いつも心に置いております。
家系図づくりは、単なる作業ではなく、心の相続に寄り添う営みでございます。ご先祖の歩みに敬意を払い、一枚に向き合う。その時間が、家系図に重みを与えてくれるのです。
全工程を手作業で行う理由
斉家では、戸籍の請求から解読、清書、製本まで、全工程を手作業で進めています。効率だけを求めれば、省ける部分もあるのでしょう。それでも、手をかけ続けたいと願っています。
一行一行を丁寧にたどる積み重ねの先に、手に取った方の胸を打つ一枚が生まれます。期間という数字には表れない、けれど確かな価値がそこにあるのです。
今だから言える話ですが(私たちの原点)
今だから言える話ですが、この仕事の原点には、母を亡くした経験がございました。大切な人を見送ったとき、その歩みをもっと知っておきたかったと、深く感じたのです。
だからこそ、期日に追われて心を置き去りにはしたくありません。未経験から手探りで始めた一人として、お客様のお気持ちに人一倍寄り添ってまいります。家系図づくりを最初から知りたい方は、家系図作成の完全ガイドもどうぞ。
よくあるご質問
家系図作成にはどのくらいの期間がかかりますか?
さかのぼる世代の範囲や、戸籍の集まり具合によって変わってまいります。戸籍の収集に時間を要するため、数か月単位の余裕を見ていただくと安心です。お急ぎの事情がある場合は、まずご相談ください。
なぜ戸籍の収集に時間がかかるのですか?
本籍地ごとに役所へ請求する必要があり、古い世代をたどるほど請求先が増えるためです。役所の混み具合や郵送のやり取りによっても、戸籍が届くまでの日数は変わってまいります。
広域交付制度を使えば早く揃いますか?
2024年3月に始まった広域交付制度は、本籍地以外の窓口でも本人・直系の戸籍をまとめて請求できる仕組みです。ただし窓口での本人請求が前提で、委任状による代理請求には使えません。斉家の代行では、委任状にもとづき各役所へ請求してまいります。
法要までに間に合わせたいのですが可能ですか?
ご希望の期日から逆算して、できる限り間に合うよう進めてまいります。余裕をもってご相談いただけると、より確実です。難しい場合は、代替のご提案もさせていただきます。
急いで作ると仕上がりは雑になりませんか?
斉家は、期日に追われて確かさを損なうことのないよう努めております。お一人お一人の想いを受けとめながら、丁寧さと期日の両立をご一緒に考えさせていただきます。
依頼してから、こちらで準備することはありますか?
ご存じの範囲で、ご先祖様のお名前や本籍地が分かると、調査がよりスムーズに進みます。分からない場合でも問題ございません。お手元の情報を伺うところから、ていねいに始めてまいります。
末永くご家族の記憶を大切に残していただけるよう、斉家は納品後も寄り添ってまいります。ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせフォームまたはお電話にてご相談ください。どんな小さな疑問にも、ご一緒にひとつずつ向き合ってまいります。











コメント