「家系図を自分で作ってみたい。どのソフトを使えばよいのだろう」。そう考えて、比較を始めた方も多いのではないでしょうか。
先に大切な点をお伝えします。家系図作成ソフトが助けてくれるのは、系図を見やすく描くところまでです。その手前にある戸籍集めや古い文字の解読までは、代わってくれません。この線引きを知っておくと、ソフト選びの軸がはっきりするでしょう。
本記事でお伝えするのは、ソフトでできること・できないことと、タイプ別の特徴です。あわせて、選ぶときの比較ポイントや、専門家に依頼する場合との違いもご紹介します。ご自身に合った進め方を見つける一助になれば幸いです。
家系図作成ソフトでできること・できないこと
家系図作成ソフトは、系図の作図と整理を助ける道具です。一方で、その手前にある戸籍集めや解読までは担えません。この役割の違いを、まず押さえておきましょう。
家系図ソフトでできること・できないこと
できること:系図の作図・整理・印刷
ソフトの得意分野は、なんといっても作図です。名前や続柄を入力すれば、世代のつながりを図として自動で整えてくれます。配置の手直しや、印刷用のレイアウト調整も手早く行えるのが魅力でしょう。
データとして残せるため、後から人物を追加したり、修正したりするのも簡単です。手書きで一から描き直す手間を考えれば、作図の負担はぐっと軽くなります。新しい家族が増えたときに、すぐ書き足せるのも嬉しい点でしょう。系図を何度も整え直したい方にとって、ソフトの柔軟さは大きな助けになります。配置の自由度が高いものなら、見やすさにこだわって仕上げることもできるでしょう。
できないこと:戸籍の収集と古い戸籍の解読
一方で、ソフトには代われない領域があります。それが、系図のもとになる戸籍の収集と解読です。ソフトは、入力された情報を図にするだけで、情報そのものは集めてくれません。
明治期の戸籍には、いまは使われない文字が手書きで残されています。変体仮名(へんたいがな)とは、当時使われていた、現在の平仮名とは形の異なる仮名文字のことです。こうした古い文字の判読は、ソフトの守備範囲の外にあります。つまり、ソフトに情報を入力するためには、先に人の手で戸籍を集め、読み解いておく必要があるのです。この下準備こそ、家系図づくりで最も時間と専門性を要する工程でございます。
ソフトは「作図の道具」と捉える
つまり、ソフトは万能の魔法ではございません。あくまで、集めた情報をきれいに描くための道具です。ここを誤解すると、「ソフトを買えば全部できる」と思い込み、戸籍集めでつまずいてしまいます。
道具の役割を正しく理解することが、賢い選び方の第一歩。そう捉えておくと、後悔のない判断につながります。「ソフトはあくまで仕上げを助けるもの、土台は人の手で」。この一点を心に留めておくだけで、進め方の見通しがずいぶん変わってまいります。
家系図作成ソフト・ツールのタイプ別の特徴
家系図を作る道具は、大きく4つのタイプに分けられます。それぞれに向き不向きがあり、目的によって選び方は変わってくるものです。ひとつずつ、公平に見ていきましょう。
代表的な家系図ツールの比較
| ツール | タイプ | 費用 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| すいすい家系図 | スマホアプリ | 無料 | 登録不要・人数無制限・写真も追加できる |
| FamilySearch | アプリ・Web | 無料 | 国際的な非営利団体が運営・世界で情報を共有 |
| みんなの家系図(名字由来net) | Web・アプリ | 無料中心 | 日本最大級・遠縁を探せる検索機能 |
| 親戚まっぷ | アプリ(Android中心) | 買い切り | 親戚関係の把握・整理に向く |
| 家系図のススメ ほか | PCソフト | 有料 | 印刷・画像保存に対応した本格派 |
| Excel・手書き | 自作 | ほぼ無料 | テンプレも利用可・仕上がりは手間しだい |
| 専門家の代行(斉家) | 代行 | 報酬+実費 | 戸籍収集・解読・製本まで一括で任せられる |
無料アプリ・Webサービス
まず手軽なのが、無料のアプリやWebサービスです。たとえばすいすい家系図は、会員登録が不要で登録人数の制限もなく、無料で使えるスマートフォンアプリです。国際的な非営利団体が運営する「FamilySearch」も、全機能を無料で利用できます。日本最大級の「みんなの家系図(名字由来net)」には、遠縁を探せる検索機能もございます。費用をかけず、気軽に試したい方に向いているでしょう。
ただし、出力の自由度や保存機能に制約がある場合もございます。まずは雰囲気をつかむために使い、物足りなければ次を考える。そんな入り口として捉えると、ちょうどよいでしょう。
有料の家系図作成ソフト
より本格的に作りたい方には、有料のソフトやアプリという選択肢があります。買い切り型の「親戚まっぷ」や、パソコン向けの「家系図のススメ」「らくらく家系図作成」などが知られています。一般に、機能が充実し、細かな調整や見栄えの整え方に幅が出る傾向です。なお価格は変わることがあるため、最新の情報は各公式ページでお確かめください。
長く使うことを見込むなら、有料ソフトの安定感は心強いもの。サポートが付いている製品なら、操作に迷ったときも安心でしょう。とはいえ、ここでも戸籍集めはご自身で行う必要があります。その点だけは、無料でも有料でも変わりません。
Excelや手書きで作る方法
専用ソフトを使わず、ExcelやWord、手書きで作る方法もございます。Excelには家系図のテンプレートも用意されており、使い慣れた道具で手軽に始められます。費用もほとんどかかりません。
一方で、世代が増えると整理が難しくなり、見栄えを整えるのに手間がかかります。線を引き直したり、配置を考え直したり。意外と根気のいる作業です。少人数の系図や、まずは下書きとして、といった場面で力を発揮する方法と言えるでしょう。
専門家による作成代行
最後に、専門家に作成を依頼する方法です。戸籍の収集から解読、作図、製本まで、まとめて任せられるのが大きな違いと言えます。
費用はかかりますが、手間と時間を大きく省けます。古い戸籍の解読まで任せられるため、途中でつまずいて止まる心配もありません。家系図づくりの全体像を知りたい方は、家系図作成の完全ガイドを、依頼先選びの視点は業者選びの盲点もあわせてご覧ください。
ソフトを選ぶときの比較ポイント
ソフトを選ぶときは、費用・使いやすさ・仕上がり・保存を総合して考えると迷いません。安さだけで選ぶと、後で物足りなさを感じることもございます。見るべき視点を整理しました。
家系図ソフトを選ぶときの比較チェックリスト
費用だけでなく、使い心地や仕上がり、保存まで見比べましょう
- ○
操作のしやすさ・学習のしやすさ
久しぶりに開いても迷わない、直感的な作りかを確かめます
- ○
印刷・出力したときの見栄え
用紙サイズや文字の大きさを調整でき、飾れる仕上がりか確認します
- ○
データの保存と引き継ぎやすさ
汎用的な形式で書き出せ、ご家族へ引き継げるかを見ます
操作のしやすさと学習のしやすさ
毎日使う道具ではないからこそ、操作のしやすさは大切です。久しぶりに開いても迷わない、直感的な作りかどうかを確かめておきましょう。
無料の体験版があれば、まず触ってみるのが確実です。実際に手を動かしてみると、説明だけでは分からない使い心地が見えてまいります。ボタンの配置や、入力のしやすさ。こうした細かな部分が、続けられるかどうかを左右します。レビューを読むだけでなく、ご自身の指で確かめてみてください。
印刷・出力したときの見栄え
画面で見るときれいでも、印刷すると印象が変わることがあります。家系図は人にお見せしたり、飾ったりする機会も多いもの。出力したときの見栄えは、ぜひ確認しておきたい点です。
用紙のサイズや、文字の大きさの調整がきくかどうか。仕上がりを左右する要素なので、見落とさないようにしましょう。試し刷りができるなら、一度印刷して全体の印象を確かめておくと、より安心です。
データの保存と引き継ぎやすさ
せっかく作った家系図は、長く残し、受け継いでいきたいものです。データがどんな形式で保存されるのか、別の環境でも開けるのかを確かめておくと安心でしょう。
特定のソフトでしか開けない形式だと、将来困ることもございます。サービスが終了してしまえば、データが開けなくなる心配もあるでしょう。画像やPDFなど、汎用的な形でも書き出せると安心です。ご家族に引き継ぐことまで見据えて、保存のしやすさを選びの視点に加えてみてください。
ソフトと専門家依頼、どちらが向いている?
ソフトでの自作と専門家への依頼、どちらが正しいということはございません。何を大切にしたいかで、向き不向きは変わります。どちらにも良さがあるという前提で、正直にお伝えします。
ソフトで自作と専門家依頼、向いているのは?
自分で楽しみながら作りたい方はソフト向き
ご自身の手で、こつこつと作り上げる時間そのものを楽しみたい。そんな方には、ソフトでの自作が向いています。戸籍を読み解く発見も、自作ならではの醍醐味でしょう。ご先祖様の名前に出会う一瞬の喜びは、何ものにも代えがたいものです。
費用を抑えたい方や、まずは身近な範囲から始めたい方にも、ソフトは心強い味方になります。気軽に始めて、必要になれば専門家に相談する。そんな段階的な進め方も、ひとつの賢い選択です。
戸籍集めや解読の手間を省きたい方は依頼向き
一方で、戸籍集めや古い文字の解読に時間を割けない方もいらっしゃるでしょう。お仕事や介護でお忙しい方には、現実的な負担となることもございます。そうした場合に向いているのが、専門家への依頼です。手間を委ね、その分のゆとりをご家族との時間に充てられます。
確かな仕上がりを家宝として残したい方にも、依頼は安心の選択肢でしょう。費用の考え方は、家系図作成を行政書士に依頼する費用でご紹介しています。
斉家は委任状にもとづき戸籍取得から代行します
斉家は行政書士として、お客様の委任状にもとづき、戸籍取得から代行いたします。家系図作成は行政書士の独占業務ではないため、いわゆる職務上請求は用いず、委任状にもとづく代理請求で集めてまいります。
「作図は自分で楽しみたいけれど、戸籍集めだけはお願いしたい」。そんなご相談も歓迎です。行政書士の業務範囲については、行政書士法(e-Gov法令検索)でもご確認いただけます。
斉家が大切にする手作業の価値
ソフトが便利になった今でも、斉家はあえて全工程を手作業で行っています。家系図を単なる図ではなく、心の相続に寄り添う一品と考えているからです。手仕事の奥にある想いを、お伝えします。

一行一行に敬意を込める理由
私たちは、ご先祖様お一人お一人の歩みに敬意を払い、一行一行を手でたどっています。効率だけを考えれば、機械に任せられる部分もあるのでしょう。それでも、手をかけ続けたいと願っています。
手作業には、画面の上では生まれない温度があります。墨の濃淡や、紙の質感、筆づかいのわずかな揺らぎ。そうした人の手のあとが、家系図に命を吹き込んでくれるのです。その温もりこそ、受け取った方の胸に届くものだと信じています。
家宝として残る仕上がりへ
斉家がお作りする家系図は、世代を超えて家族の歴史を繋げる大切な記録です。和本に仕立て、額に納め、末永くご家族に受け継がれていく家宝として仕上げてまいります。お子様やお孫様の代まで残ることを思えば、仕上げの一手間にも自然と心がこもります。手に取った方が、思わず背筋を正したくなる。そんな一品をお届けしたいと願っています。
ソフトの手軽さとはまた違う、手仕事ならではの品格。そこに、専門家に託していただく意味があると考えております。
今だから言える話ですが(私たちの原点)
今だから言える話ですが、この仕事の原点には、母を亡くした経験がございました。大切な人を見送ったとき、その歩みをもっと知っておきたかったと、深く感じたのです。
だからこそ、家系図を単なるデータとしてではなく、想いの宿る一品として残したいと願っています。未経験から手探りで始めた一人として、お一人お一人の想いを受けとめながら寄り添ってまいります。
よくあるご質問
家系図作成ソフトがあれば、専門家に頼まなくても作れますか?
系図を描く作業はソフトで進められます。ただし、その前提となる戸籍の収集や古い文字の解読は、ソフトでは行えません。ご自身で戸籍を集める手間を引き受けられるかどうかが、判断の分かれ目になります。
無料のアプリと有料のソフトは何が違いますか?
一般に、無料のものは手軽に始められる反面、出力の自由度や保存機能に制約がある場合があります。有料のものは機能が充実する傾向です。まずは無料で試し、物足りなければ有料を検討する進め方も安心でしょう。
Excelや手書きでも家系図は作れますか?
はい、作れます。費用をかけずに始められるのが利点です。一方で、世代が増えると整理が難しくなり、見栄えを整えるのに手間がかかる面もございます。
ソフトで作った家系図は家宝として残せますか?
印刷や製本のしかたしだいで、長く残すこともできます。ただし、和本や額装といった本格的な仕上げは、専門家の制作のほうが整いやすいと言えます。何を大切にしたいかで選んでいただくのがよいでしょう。
戸籍集めだけをお願いすることはできますか?
はい、承ります。斉家では、お客様の委任状にもとづき、代理人として戸籍を取得する代行をいたします。作図はご自身で楽しみたいという方の、戸籍集めの部分だけをお手伝いすることも可能です。
末永くご家族の記憶を大切に残していただけるよう、斉家は納品後も寄り添ってまいります。ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせフォームまたはお電話にてご相談ください。どんな小さな疑問にも、ご一緒にひとつずつ向き合ってまいります。











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