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家系図を作ると相続トラブルになる?知っておきたい注意点と進め方

「家系図を作りたいけれど、かえって相続でもめる火種になるのではないか」。そんな不安から、一歩を踏み出せずにいらっしゃらないでしょうか。

結論から申し上げますと、家系図を作ること自体が相続トラブルを生むことは、基本的にありません。家系図はご先祖様のつながりを記す家族の記録であり、財産を分ける相続手続きとは別のものだからです。むしろ、ご家族で先祖を語り合う対話のきっかけとなり、絆を深める場面の方が、むしろ多いのが実情です。

ただし、家系図づくりの過程で戸籍をたどると、養子縁組や認知といったこれまで知らなかった事実が見えてくる場合があります。配慮したい場面がいくつか存在するのも事実です。本記事では、相続と家系図の関係・気をつけたい場面・トラブルを避ける進め方・家系図が絆を深める理由を、順を追ってお話ししましょう。ご家族の歴史を安心して残す一助になれば、嬉しく思います。

この記事の要点

家系図と相続トラブル、ここだけは押さえておきたいこと

  • 家系図の作成そのものが相続争いを生むことは、基本的にありません
  • 家系図は「家族の記録」、相続手続きは「財産を分ける手続き」で別物です
  • 戸籍から養子・認知などの事実が見えたときは、扱いに配慮が要ります
  • 目的と載せる範囲をご家族で共有しておくと、安心して進められます
  • 戸籍収集は委任状にもとづき、専門家へ委ねる選択肢もあります
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家系図を作ると相続トラブルになる?──本当のところ

家系図を作ること自体が相続トラブルの原因になることは、基本的にありません。家系図はご先祖様のつながりを記す家族の記録であり、財産の分け方を決める相続手続きとは目的がまったく異なるからです。

不安の正体は、家系図そのものではなく、その過程で見えてくる事実や、ご家族の感情の行き違いにあるのです。まずは両者をきちんと切り分けて考えてみましょう。

家系図は「家族の記録」、相続手続きは「財産を分ける手続き」

家系図と相続手続きは、似ているようでまったく別のものです。家系図は、ご先祖様から続く血縁のつながりを一枚に表した観賞用・記念用の記録を指します。一方の相続手続きは、亡くなった方の財産を相続人へ分けていく法的な手続きです。

家系図を作ったからといって、財産の取り分が変わるわけではありません。逆に、家系図がないと相続できないということもないのです。両者は、目的も役割も交わらない別の営みと捉えていただくのが正確です。

家系図は、私たちのルーツを知ることができる貴重なものであり、世代を超えて家族の歴史を繋げる大切な記録です。財産の損得とは離れた、心の領域にある一品といえます。

トラブルの多くは家系図ではなく「対話の不足」から生まれる

ご家族の行き違いは、家系図という「もの」よりも、普段の対話の不足から生まれることがほとんどです。家系図づくりは、その対話を取り戻すきっかけにもなります。

たとえば、家系図を作る過程で「祖父はどんな人だったのか」「本家と分家はどうつながっているのか」と、ご家族で語り合う時間が生まれます。普段は聞けなかった話に耳を傾ける。その積み重ねが、かえって誤解を解き、絆を結び直すことにもつながるでしょう。

大切なのは、作る前に「何のために残すのか」をご家族で共有しておくこと。目的さえ共有されていれば、家系図は争いの種ではなく、むしろ和解と理解の架け橋です。

それでも気をつけたい3つの場面

基本的には安心して取り組めるものですが、配慮したい場面が3つあります。戸籍から思わぬ事実が見えたとき、誰を載せるかで感情が動くとき、そして相続が現に進んでいる時期に作るときです。

いずれも家系図そのものの問題ではなく、扱い方への心配りで穏やかに進められます。次の章で、ひとつずつ具体的に見ていきましょう。

家系図と相続手続きは「別のもの」

家系図

家族の記録(心の領域)

先祖のつながりを記す記念の品

財産の取り分には影響しない

観賞用・記念用として残す

相続手続き

財産を分ける法的手続き

誰が何を相続するかを決める

期限や必要書類が定められている

専門分野ごとに担当が分かれる

家系図を作っても、財産の分け方が変わることはありません

家系図づくりで気をつけたい具体的な場面

家系図づくりで配慮したい場面は、戸籍から見えてくる事実・載せる範囲をめぐる感情・相続が進行中の時期の3つに整理できます。いずれも、事前のひと声と心配りで穏やかに乗り越えていけます。

身構える必要はありません。どんなことが起こりうるかを知っておくだけで、落ち着いて向き合えるはずです。

戸籍から、知らなかった事実が見えてくるとき

戸籍をたどると、養子縁組・認知・離婚と再婚といった、これまで語られてこなかった事実が記されている場合が出てきます。古い戸籍ほど、家族の中で伏せられてきた経緯が残っていることも珍しくありません。

こうした事実に触れたとき、戸惑われる方は決して少なくないのです。ただ、それはご先祖様が確かに生きて、懸命に家を繋いでこられた何よりの証。事実を裁くのではなく、その時代の事情に思いを馳せながら受けとめる。そうした姿勢が、家の歴史に深みを与えてくれます。

どこまでを家系図に載せ、どこからをご家族の胸にとどめるか。デリケートな判断が必要な場面では、ご親族の気持ちを確かめながら、無理のない範囲で進めることをおすすめします。

「誰の名前を載せるか」で感情が動くとき

家系図に誰を載せ、どの続柄まで広げるかは、ご家族の感情が動きやすい部分です。長く疎遠だった親族や、複雑な事情のある方をどう扱うか、迷われる場面が出てきます。

ここで大切なのは、正解を一つに決めようとしないことです。家系図は、作る方の想いを映す記録でもあります。すべての続柄を網羅する形もあれば、ご自身が連なる系統に絞る形もあり、どちらが優れているということはありません。

ご家族で意見が分かれそうなときは、作る前にひと言相談しておくと安心です。「こういう形で残そうと思う」と先に共有しておくだけで、後の行き違いをぐっと減らせます。

相続が現に進んでいる時期に作るとき

相続の手続きが現に進んでいる時期は、ご家族の気持ちが揺れやすいものです。その渦中に家系図づくりを持ち出すと、財産の話と結びつけて受け取られてしまうこともあります。

家系図は、財産とは無関係の家族の記録です。とはいえ、タイミングによっては誤解を招きかねません。落ち着いて取り組みたい場合は、相続が一段落してから、あるいは法要などの節目にあわせて始めるのも一つの知恵です。

なお、財産の分け方や相続税、登記といった手続きは、弁護士・税理士・司法書士の先生方が担う専門分野です。斉家ではこれらの手続きそのものは扱いませんが、ご相談の内容に応じて、必要に応じて適切な専門家をご紹介することもできます。

気をつけたい3つの場面と心配り

1

戸籍から知らなかった事実が見えたとき

養子・認知などに触れたら、裁かずに受けとめ、載せる範囲を親族と確認する

2

誰の名前を載せるかで感情が動くとき

正解は一つではないため、作る前にひと言相談して方針を共有する

3

相続が進行中の時期に作るとき

財産の話と結びつかないよう、節目や一段落後に始める配慮を

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トラブルを避けて家系図を活かす進め方

家系図を安心して残すには、目的を家族で共有し、載せる範囲を相談し、戸籍の収集は専門家に委ねるという3つの心がけが助けになってくれます。どれも難しいことではなく、ほんのひと手間の配慮です。

この進め方を押さえておけば、家系図は争いの種ではなく、ご家族の宝物として穏やかに残せます。順にご説明いたします。

「何のために残すのか」を家族で共有する

はじめに、「家族の歴史を未来へ残すために作る」という目的をご家族で共有しておきましょう。目的がはっきりしていれば、財産の話と混同される心配がぐっと減ります。

「お孫様の代に、ご先祖様の歩みを伝えたい」「親御様への感謝を形にしたい」。そうした想いを言葉にして伝えるだけで、ご家族の受けとめ方は変わってくるものです。家系図は損得ではなく、心を遺す営み。そう分かち合えれば、不安はやわらいでいくはずです。

載せる範囲・見せる範囲を先に相談する

次に、どこまでの続柄を載せ、誰に見せるのかを、作る前に相談しておくと安心です。範囲を決めておくことで、後から「聞いていない」という行き違いを防げます。

デリケートな事実が含まれる場合は、家系図に記す内容と、ご家族の胸にとどめる内容を分けて考える方法もございます。完成した家系図を誰と共有するかも、あわせて決めておくとよいでしょう。一枚に何を残すかは、ご家族の数だけ正解がございます。

戸籍の収集は委任状にもとづき専門家に委ねる

家系図づくりで最も手間がかかるのが、戸籍の収集と古い文字の解読です。ここでつまずく方は多く、専門家に委ねるという選択肢があります。

行政書士は、お客様の委任状にもとづき、代理でご先祖様の戸籍を収集いたします。本籍地を転々とされている場合でも、各地の役所へ順に請求してまいります。明治期の戸籍に多い変体仮名(へんたいがな)の解読にも対応できます。変体仮名とは、現在は使われていない仮名の字体のことです。

第三者である専門家が間に入ることで、ご家族だけでは触れにくい記録も、落ち着いて整理していけます。戸籍でどこまで遡れるかは「戸籍はどこまで遡れる?家系図で江戸時代の先祖を調べる方法」で、調べ方の全体像は「先祖の調べ方を完全解説|ご先祖様のルーツを知り、家系の腰骨を立てる」で詳しくお伝えしております。

家系図がむしろ家族の絆を深める理由──心の相続

家系図は、財産とは別の「心の相続」を次の世代へ手渡す営みです。トラブルを心配する以上に、ご家族の絆を結び直す力を持っています。

ここでは、家系図がなぜ絆を深めるのか、そして斉家がどんな姿勢で向き合っているのかをお話しさせていただきます。

「心の相続」という考え方

心の相続とは、財産ではなく、ご先祖様の生き方や家族への想いを受け継ぐことを指します。家系図は、その心の相続を目に見える形にした記録です。

私たちは今、長い命のつながりの先端に立っています。何代ものご先祖様が懸命に命を繋いでこられたからこそ、今のご自身がいる。その事実に思いを致すと、目先の損得を超えた感謝が静かに湧いてまいります。家系図は、単なる記録ではなく、その感謝を家族で分かち合うよすがなのです。

終活の一環として家系図を残す意味については「終活のエンディングノート完全ガイド|書き方・内容・家系図まで徹底解説」もあわせてご覧ください。

斉家の姿勢──お一人お一人の想いを受けとめながら

斉家は、お一人お一人の想いを受けとめながら、家系図づくりの全工程を手作業で進めてまいります。ご家族の歴史を辿る作業を、私たちは家系の腰骨を立てる営みと捉えております。立腰、すなわち姿勢を正すように、人生の根幹が定まっていくのです。

ご先祖様の名を一柱ずつ書き起こし、その歩みに思いを馳せる。その一灯一灯の積み重ねを、斉家では萬燈行(まんとうぎょう)と呼んでおります。萬燈行とは、一つひとつの灯りが集まって世を明るく照らす、という古来の教えです。

今だから言える話ですが、私自身も母を亡くしてから、家の歴史をもっと聞いておけばよかったと痛感しました。その悔いが、ご家族の記憶を丁寧に残すこの仕事の原点になっております。だからこそ、トラブルを恐れて一歩を踏み出せずにいる方の背中を、静かに支えたいと願っております。

迷われたときは、ひとりで抱え込まずに

家系図づくりで迷われたときは、ひとりで抱え込まず、まずはご相談ください。デリケートな事情がある場合でも、守秘義務を負う行政書士として、内容を外に漏らすことはございません。

行政書士には、法律(行政書士法第12条)によって守秘義務が課されています。安心してご事情をお話しいただける相手として、お役に立てれば幸いです。依頼の流れについては「家系図作成で家族の歴史を未来へ繋ぐ|ご先祖への想いを形にする方法」もご参照ください。

よくある質問

Q. 家系図を作ると、本当に相続トラブルになりませんか? A. 家系図の作成そのものが相続争いを生むことは、基本的にありません。家系図は財産を分ける手続きとは別の、家族の記録だからです。心配なのは過程で見えてくる事実の扱いですので、目的と載せる範囲をご家族で共有しておくと安心して進められます。

Q. 家系図は相続の手続きに使えますか? A. 観賞用・記念用の家系図は、相続手続きの書類そのものではありません。相続では別途、定められた戸籍などが必要です。財産の分け方や登記、相続税といった手続きは、弁護士・司法書士・税理士の先生方の専門分野です。ご相談の内容に応じて、適切な専門家をご紹介することもできます。

Q. 戸籍を調べて、養子縁組などの事実が分かったらどうすればよいですか? A. まずは、その時代のご事情に思いを馳せながら、事実を静かに受けとめていただければと存じます。家系図に載せる範囲は、ご親族のお気持ちを確かめながら、無理のない形で決めていけます。胸にとどめておきたい事柄は、無理に記す必要はございません。

Q. 家族に内緒で家系図を作っても大丈夫でしょうか? A. 作ること自体は差し支えありませんが、後の行き違いを避けるため、ひと言お伝えしておくことをおすすめします。「ご先祖様の歴史を残したい」という想いを先に共有しておくだけで、ご家族にも温かく受けとめていただけます。

Q. 相続でもめている最中ですが、家系図を作っても問題ありませんか? A. 家系図は財産とは無関係の記録ですが、渦中では誤解を招くこともございます。落ち着いて取り組みたい場合は、相続が一段落してからや、法要などの節目にあわせて始めるのも一つの方法です。ご状況に合わせて、進め方をご相談いただけます。

Q. 戸籍の収集だけをお願いすることはできますか? A. はい、ご相談に応じて承ります。斉家では、お客様の委任状にもとづき、代理でご先祖様の戸籍を収集いたします。古い戸籍の解読を含め、まずはお気軽にお問い合わせください。

まとめ

家系図を作ること自体が相続トラブルを生むことは、基本的にありません。家系図はご先祖様のつながりを記す家族の記録であり、財産を分ける相続手続きとは別のものだからです。むしろ、ご家族で先祖を語り合うきっかけとなり、絆を結び直す力を持っています。

気をつけたいのは、戸籍から知らなかった事実が見えたとき、載せる範囲で感情が動くとき、相続が進行中の時期に作るときの3つの場面です。いずれも、目的をご家族で共有し、載せる範囲を先に相談し、戸籍の収集は委任状にもとづいて専門家に委ねる。この心がけで、穏やかに乗り越えられます。

家系図は単なる図ではなく、ご先祖様への敬意と家族への想いを形にした「心の相続」です。末永くご家族の記憶を大切に残していただけるよう、斉家は納品後も寄り添ってまいります。相続や家族の事情で迷われたら、ひとりで抱え込まず、お気軽にお問い合わせフォームまたはお電話にてご相談ください。どんな小さな疑問にもお答えしながら、お一人お一人のペースで進めてまいります。

斉家|家系図作成サービス 行政書士岡田俊介事務所

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ご先祖様の歩みを、確かな調査と全工程手作業の仕立てで一冊に。ご家族の事情やご希望に合わせ、お一人お一人の想いを受けとめながら丁寧に進めてまいります。

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代表 行政書士 岡田俊介
代表 行政書士 岡田 俊介
東京都行政書士会 文京支部(登録番号 16080162)

東京・文京区生まれの行政書士。母を亡くした経験から家系図づくりを志し、2016年に家系図作成専門の事務所として独立。「先祖を知ることは、家系の腰骨を立てること」を信念に、戸籍調査から現地・文献調査まで一貫してお手伝いします。

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